睡魔
私たちに講義依頼がたまに来るのだが、どの講義においても睡魔に襲われる受講者が必ず一人はいる。
睡魔というのはどうしようもないのだが、工夫はできるものだと考える。
講義内容と対象によっては、厳しくなってしまうこともある。
例えば、手話通訳者もそうだが、命が係わるような仕事をしている人には厳しくなってしまう。
一度うたた寝されたときは肩をたたいて起こすのだが、2度3度と繰り返されると、ろう者は呼びかけに使う音を少しずつ大きくして起こすものだが、懲りずに寝てしまう人もいる。
睡魔というのは欠伸と同じように伝染するので厄介なものであり、講話する側も不愉快になる。
それと面白いことに、お金と睡魔とは関係性が深いものだと感心したりする。
自己負担で参加するものは睡魔もなく真剣に聞いてもらえるのだが、研修のように自らの意思での参加ではない類のものは睡魔に飲まれやすいようだ。
だからこそ、私たちは講義のレジュメを工夫しつつ、睡魔対策も含めてバージョンアップしている。
例えば、命を預かる現場従事者が対象のものでは、職業柄、ふとした判断ミスが命取りになる危うさをもっていることをわかっているはず…
もしも睡魔で大事なことを聞き逃し、預かった命を落とすことになったら取り返しのつかないことになると自覚を促し真剣に聞いてもらえるようにするなど…。
どんな仕事においても研修というのは、必要だからこそ用意されているものであり、その時間は貴重であると認識して、睡魔対策をしっかりして参加してほしいと思うのはわたしだけ???